K字型相場とは
K字型相場(K字相場)とは、同じ株式市場のなかで、上昇する銘柄と下落・低迷する銘柄に二極化し、その格差が広がっていく状態をいいます。
アルファベットの「K」が右上と右下に分かれる形になぞらえ、株価が上向く企業と下向く企業がはっきり分かれる様子を表しています。
K字回復・K字型経済との関係
K字型相場のもとになったのは、「K字回復」や「K字型経済」という言葉です。
K字回復とは、景気の悪化後、回復する企業・業種と、低迷を続ける企業・業種に二極化していく過程を表します。
一方、K字型経済とは、成長する側と低迷する側に二極化し、その格差が広がっている経済の状態を表します。
こうした実体経済の二極化を、株式市場に当てはめた表現がK字型相場です。
K字型相場が起こる理由
K字型相場は、成長が期待される業種やテーマへ投資資金が集中すると起こりやすくなります。
上昇している銘柄にはさらに資金が集まる一方、成長期待の低い企業や業績悪化が懸念される企業からは資金が流出します。
主な要因には、次のようなものがあります。
- 特定の成長産業やテーマへの資金集中
- 企業業績の格差
- 金利・為替・物価の変化
- 政策による恩恵の違い
- 投資家心理や需給の偏り
K字型相場の見方
K字型相場では、一部の大型株が指数を押し上げ、市場全体が上昇しているように見えることがあります。
例えば、半導体関連株のなかには、1株あたりの株価が高いいわゆる「値がさ株」が多くあります。株価の高い銘柄ほど影響が大きい日経平均株価では、一部の値がさ株が大きく上昇しただけで、指数全体が押し上げられることがあります。
そのため、日経平均株価が上昇していても、他の銘柄も同じように上昇しているとは限らず、銘柄数では値下がり銘柄の方が多いこともあります。
反対に、日経平均が下落していても、値上がり銘柄のほうが多いこともあります。
相場の実態を確認するには、株価指数だけでなく、次のような点を見ることが大切です。
- 値上がり銘柄数と値下がり銘柄数
- 業種別株価指数
- 出来高や売買代金
- 日経平均株価とTOPIXの違い
- 大型株と中小型株の動向
モメンタム相場との違い
モメンタム相場は、上昇している銘柄に資金が集まり、その勢いがさらに強まる相場です。
一方、K字型相場は、上昇する銘柄と下落・低迷する銘柄の格差が広がる状態を指します。
一部の人気銘柄が上昇を続け、それ以外の銘柄が低迷している場合には、モメンタム相場とK字型相場が同時に起きていると考えられます。
セクターローテーションとの関係
K字型相場で資金の流れが変わると、これまで上昇していた銘柄が売られ、出遅れていた業種や割安な銘柄へ資金が移ることがあります。この動きが「セクターローテーション」です。
ただし、資金が市場全体から流出している場合は、別の業種へ資金が移らず、多くの銘柄が同時に下落することもあります。
特定の業種が売られたときは、市場全体から資金が逃げているのか、それとも別の業種へ移っているのかを見極めることが大切です。
注意点
上昇している人気銘柄には買いが集中し、割高な水準まで株価が上がることがあります。FOMO(取り残されることへの不安)から高値を追いかけると、資金の流れが変わったときに大きく下落する危険があります。
一方、下落している銘柄も、業績悪化や成長性の低下が原因であれば、単純に割安とはいえません。
K字型相場では、株価の方向だけで判断せず、企業業績や株価水準、投資資金の流れを確認することが重要です。
(公開日:2026/08/05)